歯科診療Q&A

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予防歯科
Q1: そちらの外来に受診している友人の子供達には、ほとんどむし歯がありません。私の子供も受診したら、一生むし歯なしでいけるでしょうか。(31歳女性)
A1: さすがに一生むし歯なしとまでは保障しかねます。しかし、乳幼児の頃から私達の外来を定期的に受診されている方には、ほとんどむし歯ができないのも事実です。3〜4カ月(小学生から高校生の場合は、年3回の春・夏・冬の学校休暇時)に1度の定期受診をしてもらい、生活状況や間食(おやつや飲み物)の摂取状況や危険因子のチェック、歯みがき状況のチェック、フッ素やシーラントを積極的に行っているからだと思います。よろしければ、あなたもお子さんも私達の外来に受診させてください。きっと、ご期待に応えられると思います。

Q2: そちらの外来は定期受診ということで、自覚症状がなくとも定期的に受診することになるのですか。(40代男性)
A2: 歯を失う原因はむし歯と歯周病ですが、現在これらの病気は予防が可能です。むし歯と歯周病のいずれも生活習慣病であり、その人個人の日々の生活習慣(食生活や歯みがきを含む)を背景としておこる病気といえます。生活習慣病には、糖尿病や高血圧、心臓病や脳血管障害などがありますが、これらの病気に共通した特徴として、本人が知らず知らずのうちに深くゆっくり、かつ静かに進行し、何らかの症状が表れるころにはかなり進行した状態になっていること、また完全な治癒がほとんど望めないことなどが挙げられます。むし歯や歯周病も同様です。痛みや腫れ、かめないなどの症状が出た時、その歯はかなり重症なのです。 「でも歯医者に行けば、むし歯も歯周病も治してくれるんでしょう?」と思う方がほとんどだと思いますが、むし歯は治療するといっても金属や合成樹脂などの人工物で置き換えること、歯周病は症状を和らげたり進行を止めることが主体です。私達の体で風邪が治ったり、ケガしてできた傷が癒えるのとは全く異なるのです。元通りになるわけではありません。治療した後も、再発の危険が常に伴います。メインテナンスが悪い場合、行き着く先は、“抜歯”(つまりダメになった歯を抜くこと)です。「ダメになった歯は抜いて、入れ歯にすればいいさ」という方もいますが、以前の歯と全く同じ感覚でかめる入れ歯はありません。入れ歯を入れることを余儀なくされて初めて、「もっと自分の歯を大事にしておくんだった」と皆さん後悔するのです。むし歯も歯周病も予防することがとても大事であることがおわかりいただけたと思います。ここでいう予防とは、むし歯や歯周病がおこらないことはもちろんですが、不幸にもすでに一度でも治療したむし歯や歯周病をそれ以上進行させないことを意味します。そのためには、日頃は受診者の皆さんに口の中のお手入れ(ホームケア、セルフケア)をしていただき、定期的に受診していただいた上で、専門家の目でチェックし、必要な処置を行うこと(プロフェッショナルケア)が重要です。定期的に受診していただくのはそのためです。

Q3: 私はどうも歯石がつきやすいようなのです。歯石の除去だけでもやっていただけるのでしょうか。(30代女性)
A3: もちろんです。歯石がついたままにしておくと、歯周病になる危険性が高まります。食生活や唾液の性状によって、歯石がつきやすい人とそうでない人がいますが、いずれにせよ正しい歯みがき方法を実践することで、歯石の付着を防ぐことができます。私達の外来を受診していただければ、歯石の除去だけでなく、正しい歯みがき方法などをご指導いたします。
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歯内療法
Q4: 虫歯はどの様に進行しますか?
A4: 虫歯(う蝕)はどこからでも発生しますが、通常歯ブラシが届きにくく歯垢がたまりやすいところから起こります。具体的には、かみ合わせの細かいしわや歯と歯の間、歯の根本が好初部位です。う蝕は歯の内部に向かって進行しますが、歯の中には神経(歯髄)があり、歯髄に炎症が起こると強い痛みを感じます。これが歯髄炎です。歯髄炎を放置しておくと、歯髄は死んでしまい、いったん痛みは消失しますが、炎症は歯根の小さな穴から骨(歯槽骨)に向かって広がり(根尖性歯周炎)、根尖病巣を作ります。そのころには、咬んだとき痛いという症状が出ます。それがさらに広がると歯ぐきに膿がたまり、ズキズキ痛みが出て最後には歯ぐきを破って膿が出ます。

Q5: 歯髄炎の治療は?
A5: 歯髄の痛みは、歯髄を除去することにより消失します。歯髄は全部とらなくても痛みは消失しますから、ある程度除去して、歯にできた穴をただ埋めるだけの治療をされていた時代もありました。しかし、歯髄が残っていたり歯髄をとった後の管状の隙間(根管)を完全に埋めることができなければ、根尖性歯周炎に移行する可能性が高いことがわかってきました。そのため、今は歯髄を全て除去し、しかも根管を根の先までゴムのようなもので封鎖する(根管充填)治療に変わっています。それには、根の先まで器具を入れる必要があるため、その結果治療後の痛みが出る頻度が増えてきました。したがって、歯髄を除去した後の痛みは、治療の予後をよくするための努力の結果だとお考え下さい。

Q6: 根尖性歯周炎の治療は?
A6: 基本的には歯髄炎の治療と似たような治療ですが、強い痛みや歯ぐきの腫れがあれば、抗生物質を処方することもあります。原因は根管にありますから、根管に残っている歯髄や汚染したものを除去して、根の先まで封鎖することにより治癒します。根の先までの封鎖が難しい場合は、外科的に歯根の先端を切除する場合もあります。根尖性歯周炎には慢性のものもあり、その場合無症状ですが、放置すると痛みや歯ぐきの腫れが起こる可能性が高いため、治療の対象となります。その場合、無症状のものが治療により一時的に痛みが出ることがありますが、これも根の先まで器具を入れる必要があるために起こる結果です。
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歯周病
Q7: 歯周病とは
A7: 歯肉(歯ぐき)や歯槽骨など、歯をささえている組織の病気です。歯周病になると歯肉は赤みを増し、腫れて、容易に出血するようになります。また、歯根のまわりの歯槽骨は吸収してしまい、吸収がある程度進むと歯がぐらぐら動くようになります。歯周病は慢性の経過をとることが多く、症状が出にくい病気です。自覚症状としては、歯肉からの出血、咬んだときの違和感、口臭などが代表的ですが、強い不快感は出ず見過ごされがちです。時々、歯肉が大きく腫れ、膿がたまり痛みを伴う急性期をむかえることがありますが、それも時間がたてば自然に治ってしまうことが多く、放置されてしまいます。しかし、大きな腫れはなくなっても歯周病が治ったわけではないため、歯周病は確実に進行していきます。歯が大きく動き始めると、咬んだとき痛みを感じますが、それは歯周病がかなり進行した状態ですので、治療は困難となります。

Q8: 歯周病の原因は?
A8: 歯周病の原因は歯垢(プラーク)です。家庭での適切な歯磨きと、定期的な歯科受診をしなければ、歯周病の危険性は高まります。歯周病の進行を早める危険因子としては、歯ぎしり、糖尿病などの全身の病気、喫煙、ストレス、遺伝、ホルモンの変化、栄養不足などがあります。

Q9: 歯周病の治療は?
A9: 歯周病の原因である歯垢を除去することが基本です。歯垢の除去は毎日行わなければなりません。そのため、歯垢を効果的に除去するための適切な歯磨き法を患者さん自身が修得することが不可欠です。したがって、治療は歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの歯垢をとるための器具の適切な使い方を患者さんに身につけていただくことから始まります。歯垢が固まった歯石が付着していると、歯がでこぼこしてしまい、歯垢の除去が困難になります。歯石は歯ブラシでは除去できませんから、歯科医師がとります。歯石は歯肉に覆われている部分の歯根にも付着しており、歯肉を剥離して確実に歯石を除去する手術も行うことがあります。歯周病が治癒した後は、腫れていた歯肉が退縮するため、歯根が露出することが多く、それにより歯が長く見えたり、歯と歯の間の隙間が大きくなったり、あるいは神経がある歯ではしみるといった状態が起こります。しかし、現状ではそれらのことが起こることが予測される場合でも、歯周病の治療を行った方がいいと考えられています。歯周病は再発しやすい病気ですから、治癒した後も再び歯石がつかないように毎日の歯磨きが非常に重要です。再発がないかを検査するために、定期的な歯科受診も必要となります。
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高齢者
Q10: 高齢者の口腔ケアとはどんなことですか
A10: 口をきれいにして虫歯や 歯槽のうろう、そのほかの口の病気を予防し口の健康を保持増進することです。口腔のケアは、ひいては全身疾患を予防し健康を保持増進することにつながります。人との会話や食事を楽しむことで、毎日の生活に対する意欲もわいてきます。

Q11: 口腔のリハビリテーションとはどんなことですか
A11: 思うように食べられない、話せないといったことの原因を明らかにして、歯や顎の治療を行ったり、食べることや話すことの訓練をして、口の機能を回復・改善することです。
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歯冠修復
Q12: 痛みを感じることなくう蝕(むし歯)の治療を進める方法はあるのでしょうか?
A12: う蝕の進行の程度により方法は異なります。 う蝕が歯髄(歯の神経)に近いところまで進んでいたり、歯髄まで達している場合では、麻酔なしでの治療はとても痛いものとなってしまいます。歯科の麻酔は痛いと思われがちですが、針を刺すところにあらかじめ麻酔薬の入ったゼリー状やスプレーなどをつけておくと、針を刺すときにわずかに痛いか、全く痛みを感じません。ほんのわずかの時間痛いだけで、麻酔後は痛みを感じることなく治療を受けることができます。
う蝕の進みがあまり深くはないが、かぜや水などでしみるような程度の場合は麻酔を施しての治療のほかに、現在では、レーザー装置を用いた治療や、薬品で化学的にう蝕を軟らかくしてかき取る方法、細かい粒子をう蝕のところに吹きつけて削り取ってしまう装置の使用などがあります。

Q13: 冷たい水でしみるときと、熱いお湯でしみるときの違いはどのようなものでしょうか?
A13: 歯髄の炎症の程度の違いにより、症状が異なってきます。冷たい水でしみるときは、う蝕による場合や、歯髄に炎症があってもまだ初期の段階であるといえます。しかし、冷たい水では感じず、熱いお湯で痛みを感じるようになってきた場合、う蝕の原因となる細菌が歯髄の方まで進み、歯髄の大部分が炎症をおこしているものといえます。つまり、熱いもので痛みを感じるようになると、う蝕がかなり進行し、歯髄全体にまで及んでしまっているといえるでしょう。

Q14: 歯に詰めたものがどうして短期間の間にとれてしまったりするのでしょうか?
A14: 詰め物の周りがう蝕になっていることが考えられます。
詰め物がとれてしまう原因としてまず、詰め物の周りがう蝕になってしまっていることが挙げられます。う蝕の部分を削って、その場所に金属や、プラスチックの詰め物を入れますが、それらは健康な歯に対しては強力に接着します。しかし、歯と詰め物とのわずかなすき間からう蝕になることがあります。う蝕になった歯に対しては、接着力がかなり劣ります。そのため、詰め物がとれてしまうのです。特に、詰め物と歯とのすき間が大きかったり、詰め物を入れる時点でう蝕の部分が残っていたりするととれやすくなります。きちんとした処置を受けても、その後の歯磨き等を怠りう蝕になりやすい環境を作ってしまいますと、このようなことがおきてしまいます。日頃の歯磨きがとても大事です。
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入れ歯
Q15: アタッチメントとはどのようなものですか?
A15: 部分入れ歯では通常,義歯を口腔内に留めるためにクラスプを使います.アタッチメントとはこのクラスプの代わりに使用する装置で種々な形態のものがあります.多くのものは歯の中に組み込む構造であるためクラスプのように目に触れず審美性が良好になります.また,精密に作られているため義歯の動きを少なくすることが可能で機能性に優れています。

Q16: 総入れ歯で,プラスチックのものと金属のものがあると聞きましたが,どのように違うのですか?
A16: 金属はプラスチック(レジンという)より強度が高いので壊れにくく薄くできる,熱の伝わりがいいので食べた感じがいい,汚れを落としやすいなどの利点があります.特に,上顎に使用した場合にこの利点を生かせることができます。しかし,自費診療になります(ケースによっては自費負担分の一部が保健より支払われます)。
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顎関節症
Q17: 顎関節症の原因にはどのようなものがあるのでしょうか
A17: 顎関節症の原因には,咬み合わせの異常(強くぶつかる歯がある,奥歯の咬み合わせが低いなど),無理なあごの使い方,悪習癖(歯ぎしり,くいしばり,片側ばかりでのかみ癖など),精神的ストレスなどがあり,これらの原因が単独,あるいは複合して顎関節症を引き起こすと考えられています.また,顎関節や咀嚼筋の抵抗力の個人差も関係していると考えられています。

Q18: どのくらいの大きさまで口を開けることができれば正常なのでしょうか.
A18: いちばん大きく口を開けたときの上の前歯と下の前歯の間の距離を最大開口量と呼んでいます.あごに異常のない成人の最大開口量の平均は45〜50mm程度といわれています.ただし,あごの大きさや歯並びなどにより,個人差がありますので,一般的には,痛くなく40mm以上口を開けることができれば,正常範囲と考えられています。
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障害者(児)の歯科治療
Q19: 歯科治療に対して協力的でない場合,どのような対応をしていますか。
A19: 当科では,歯科治療に対して協力的でない場合でも急性症状がない場合は,必ずしもすべて抑制具を用いて強制治療をするわけではありません。患者さんの状態をみて,また発達検査などを行い現在は歯科治療に対して協力的でない場合でも,トレーニングを行いつつ協力性を引き出すということも行っております。笑気吸入鎮静法が効果がある場合は積極的に用いております。しかしながら,抑制下あるいは全身麻酔下での治療法しか選択肢がない場合もあります。

Q20: 定期検診はどのくらいの期間で行けばよろしいでしょうか。
A20: 一般的には,3か月程度といわれておりますが,虫歯のなりやすさ ,歯周疾患の状態等,個人個人の条件によって異なります。
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