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リハビリテーション科

 リハビリテーション科は、疾病や外傷の結果生じた心身の症状を治療する専門集団です。疾病は病院を治療し、外傷は構造と生理機能を修復することが医学的本質であり、近年診療科は臓器別再編を進めています。しかしリハビリテーション科は心身の症状を全体的に見据える科として全診療科と対極にあるため、全診療科から頼られる存在になることを目指しています。リハビリテーション科医は専門のセラピスト(PT、OT、ST)や看護師、ソーシャルワーカーなどと協力し、医学的根拠に基づいて、何をどこまで・どのように・いつまでに良くするのか計画し治療します。リハビリテーション科は日本専門医制評価・認定機構が定める18の基本診療科の一つです。
 

研修内容と特徴

 リハビリテーション医療の目標は「QOLの向上」です。QOLとは「生活、人生あるいは生命の質」のことです。その目標を達成するために、リハビリテーション科の一般研修は、まず疾病や外傷の結果生じた心身の症状を適切に評価できるようになることです。評価とは、神経学的所見(意識・精神状態、言語、脳神経系、運動系、反射、感覚系、協調運動、不随意運動、姿勢・歩行、自律神経系)、運動学的所見(筋力、関節可動域)、摂食・嚥下機能、ADL能力などです。次にチーム医療のリーダーとして専門のセラピスト(PT、OT、ST)や看護師、ソーシャルワーカーなどと協力し、運動機能・日常生活動作・言語機能・嚥下機能などの治療を計画できるようになることです。その結果、患者様が在宅復帰や社会復帰を果たし、より良い安心した生活を提供できるようになることです。

 リハビリテーション医療の対象は、脳、脊髄、末梢神経、骨関節、筋の異常さらには呼吸、循環器、代謝・内分泌系の内臓疾患や排尿コントロール(神経因性膀胱)、摂食・嚥下障害、廃用症候群(不動による機能低下、合併症)、高次脳機能障害など多岐にわたります。リハビリテーション科専門医取得のためには、(1)脳血管障害・脳外傷、(2)脳性麻痺・小児疾患、(3)神経筋疾患、(4)呼吸・循環器疾患、(5)脊髄損傷・脊髄疾患、(6)骨関節疾患・関節リウマチ、(7)切断、(8)その他(悪性腫瘍、熱傷など)の症例を実際に担当する必要があります。

 リハビリテーション科の専門研修は症状の治療に強いスペシャリストとしてのリハビリテーション科独自の技術です。北海道大学病院では神経電気生理学的評価、神経ブロック療法、嚥下機能評価などがあります。神経電気生理学的評価とは、末梢神経・筋では筋電図・末梢神経伝導検査など、中枢神経では磁気刺激などを行います。これらは神経の可塑性の研究などに用いられ、リハビリテーション医療の基礎として重要です。また筋電図や末梢神経伝導検査を応用して、痙縮や不随意運動に対する選択的神経ブロック療法を行います。磁気刺激では反復的経頭蓋磁気刺激法を用いて、中枢神経疾患や難治性疼痛などの治療を試みています。嚥下機能評価とは、X線透視装置を用いたビデオ嚥下造影検査や鼻咽喉頭内視鏡検査などを行います。
 

取得できる専門医・認定医

リハビリテーション科専門医(日本リハビリテーション医学会専門医制度) 日本臨床神経生理学会認定医(脳波、筋電図・神経伝導)(日本臨床神経生理学会認定医制度)
 

教育研修施設

KKR札幌医療センター、市立函館病院、北海道医療センター、日鋼記念病院、釧路労災病院、札樽・すがた医院、苫小牧東病院、時計台記念病院、札幌西円山病院、札樽病院、柏葉脳神経外科病院、
洞爺協会病院
 

研修プログラム(フローチャート)


研修プログラム(フローチャート)
 

科長からのメッセージ

 リハビリテーション科はこれからの発展が大いに期待できる診療科です。高齢化が加速する中、リハビリテーション科の需要はますます増加すると思われます。リハビリテーション科専門医の必要数は全国で3000名~4000名と見積もられていますが、平成25年6月現在、1941名に過ぎません。社会はリハビリテーション科専門医を求めていると言っても過言ではなく、この飛躍できる絶好のチャンスを逃さずリハビリテーション科に進んでいただきたいと思います。障害の克服を目指すリハビリテーション科は、障害者の人生をも変えることのできる非常にやり甲斐のある診療科です。また,リハビリテーション医学はその診療を支える魅力ある医学で、近年急速にエビデンスが構築されてきています。

 ぜひ私たちといっしょに、リハビリテーション医療の充実とリハビリテーション医学の発展を目指しましょう。広く門戸を開けてお待ちしています。

お問い合わせ

北海道大学病院 臨床研修センター

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