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歯ぎしり専門外来

ごあいさつ

 歯ぎしりは,寝ている時に上下の歯をこすり合わせる習癖で,その音が同室の睡眠同伴者(スリープパートナー)の睡眠の妨げとなることもあります。また,寝ている時には,歯ぎしりだけでなく,音を鳴らさずに咬みしめる癖のある人もいます。専門的には,これらの寝ている時の習癖を睡眠時ブラキシズムと呼んでいます。また,最近は,日中の起きている時間帯にも無意識に歯を合わせて咬みしめている人がいて,覚醒時ブラキシズムと呼んでいます。これらの非機能的な顎の動きであるブラキシズムは,歯のすり減り,歯周病,歯がしみる知覚過敏,歯の被せた冠の脱離や破損,歯や歯の根の破折,咀嚼筋や顎関節への負荷による顎関節症,頭痛など,歯科領域における多くの障害に関与するリスクファクターと考えられています。
 ブラキシズムの原因としては,ストレス,遺伝,交感神経活動の亢進,睡眠途中の覚醒が指摘されていますが,不明な点が多く残されています。咬み合わせの異常が発現に関与するかどうかについては諸説ありますが,直接的な原因ではないだろうという説が強くなっています。また,薬物や他の神経系の疾患(運動神経の疾患)でも起こることがあるとされています。
 治療法として,マウスピース(スプリント),薬物療法,ストレスマネージメント,睡眠衛生,行動療法などが挙げられるものの,歯ぎしりがなくなる程の有効な治療法はまだ確立していません。
当外来では,このようなブラキシズムに対し,下記のような診療を行っています。

概要

診療方針

・ブラキシズムの診断
 先ず,薬物や他の神経系の疾患(運動神経の疾患)など他の明らかな原因がないか確認します。
 歯がすり減っていても,すり減りは昔の歯ぎしりの名残で,現在は歯ぎしりをしていない人もいます。そのため,現在進行形で歯ぎしりをしているかどうか,そして,それが睡眠時なのか覚醒時なのかをできるだけ明らかにします。
 現在最も確実なブラキシズムの検査法は睡眠時や日中活動時の筋電図による検査ですが,健康保険のきく一般的な検査法にはなっていません。当外来では,臨床研究の一環として,筋電図によるブラキシズム評価を行っています。
 筋電図を用いない場合には,歯のすり減りの度合い,睡眠同伴者からの音の指摘,起床時の顎のだるさや痛みの有無,スプリントのすり減りの度合いなどから総合的に判定します。
 また,歯周病や顎関節症などの障害を引き起こしていないかなど,ブラキシズムによる支障の程度を診断します。

・睡眠衛生
 不安定な睡眠がブラキシズムを誘発する可能性があるため,睡眠に関する生活習慣や睡眠の環境などについて検討する場合があります。

・スプリント
 歯列全体を覆うプラスチック製のマウスピース(スプリント)は,現在,世界的に最も標準的に使用されているブラキシズム治療法です。スプリントを使用してもブラキシズムを抑制できない場合もありますが,歯や顎関節などの組織を保護する効果が期待され,当外来でも用いています。
 スプリント使用に際しては,長期間の使用でスプリントがすり減ったり,スプリントを外した時の咬み合わせが変化する可能性があるため,必要最小限の使用とし,長期継続の場合は必ず定期検査を行うようにしています。

・ブラキシズムによる障害への対応
 ブラキシズムが顎関節症を引き起こしていると考えられる場合には顎関節症の治療を,歯周病が生じている場合には歯周病の治療を併行して行います。症状の程度に応じ,それぞれの専門医との連携も行います。

・咬合調整について
 咬み合わせの異常がブラキシズムの直接的な原因になっていると判断できないので,現在ではブラキシズムを改善する目的のためだけで歯を削って調整する治療は行いません。しかし,一部の歯にだけ大きな力が加わり,歯周病などに悪影響を及ぼすと判断された場合には,過剰な力が加わらないようにかみ合わせを調整するなどの対策をとることがあります。

・覚醒時ブラキシズムへの対策
 日中の覚醒時ブラキシズムについては,患者さん自身で日常の生活時を注意深く観察していただき,食事や会話,唾を飲む時など以外では,上下の歯が接触していない状態を習慣づけるようにしてもらいます。

診療時間

初診受付:午前8時30分~午前12時(予約制)※午後の初診をご希望の方はご相談ください
再診受付:午前8時30分~午後4時(予約制)
診療時間:午前9時~午後5時

診療日:月曜日~金曜日
休診日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始の休日

*問い合わせ 第五診療室 電話:011-706-4342,4343,4344

担当歯科医師

職名 氏名 専門分野 所属学会・指導医・認定医など
外来責任者(教授) 山口 泰彦 歯科補綴学
顎関節症
日本補綴歯科学会 指導医
日本顎関節学会 指導医
准教授 菅谷 勉 歯周・歯内療法学 日本歯周病学会 指導医
日本歯科保存学会 指導医
上記の他 日本顎関節学会  専門医1名
日本歯周病学会  専門医1名
日本歯科保存学会 専門医1名
 
(2016年4月1日 現在)

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