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「がん遺伝子パネル検査」のお知らせ(患者の皆様及び医療関係者の皆様へ)

平成28年4月より、北海道大学病院では、治療に関連するがん遺伝子を解析し、がん患者さんお一人おひとりに最も適した治療薬の情報を提供するための専門部署として「がん遺伝子診断部」を設置し、「がん遺伝子診断外来」を開始致しました。平成30年2月にがんゲノム医療中核拠点病院に指定され、他の北海道内のがんゲノム医療連携病院と協力しながら、必要とする患者さんがどこにいてもがんゲノム医療を受けられるように、北海道の体制整備をすすめています。
 令和元年6月にがん遺伝子パネル検査が保険収載となり、検査の実施体制の準備期間を経て、令和元年8月19日より、保険診療のもと、がん遺伝子パネル検査を開始しています。
 「がん遺伝子診断外来」では、「がん遺伝子診断部」の医師・がんゲノム医療コーディネーターが、まず「がん遺伝子検査」の目的や意義等について説明します。患者さんが検査の実施に同意された場合には、提出していただく病理組織検体の手続きを行い、北海道大学病院病理部にてがん遺伝子パネル検査に適した検体であるかを確認します。検査を院外検査として実施し、得られた検査結果をもとに推奨される治療薬について遺伝子解析担当医、腫瘍内科医等からなる専門チームのチームカンファレンスで検討します。検討結果は、検査会社に検体を発送してから約4〜6週間後の外来にて患者さんにご説明します。
 北海道大学病院は、こうした先進的な医療技術を取り込み、チーム医療体制を構築することで、患者さんによりきめ細かな医療サービスを提供することを目指しています。

がん遺伝子パネル検査とは?

 現在、「がん」は発症臓器(たとえば肺、大腸、卵巣など)、及び組織型(たとえば腺がん、扁平上皮がんなど)に基づいて分類され、治療法の選択が行われています。しかし、近年の研究により、「がん」は様々な遺伝子の変異が積み重なることで発症し、仮に発症臓器が同じでも、その遺伝子の変異は個々の患者さんごとに異なることが判ってきました。さらに、その遺伝子の変異の中には、がん細胞の生存に重要な特定の遺伝子が存在することが知られるようになり、既に特定の遺伝子の変異を標的とした治療薬(分子標的治療薬)が日常診療で使われています。しかし、現在、日常診療の中で行われている遺伝子検査は、そのごく一部しか調べることが出来ません。「がん遺伝子パネル検査」では、患者さんのがんの診断や治療に役立つ情報を得るために、一度に複数の遺伝子変化を調べる最新の解析技術を用いて検査を行います。こうした検査の結果で推奨される薬剤には、保険診療が適用される一般の抗がん剤や分子標的治療薬に加えて、現在臨床研究中(治験等)の薬剤などが含まれます。

 

保険適応の対象となる患者さん

 保険診療の対象となるがん遺伝子パネルには、「OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム」と「FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル」があります。(下表参照)
 保険診療の対象は、標準治療*がない固形がん(原発不明がん*や希少がん*など)、又は標準治療が終了となった固形がん(終了が見込まれる者を含む)患者さんです。がん遺伝子パネル検査の結果後に、見つかった遺伝子にあった治療を受けられる可能性が高い、全身状態や血液検査で問題のない方が対象となります。ご自分が対象になるかどうかは、現在通院中の病院の主治医にご相談ください。

*標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であり、患者さんに行われることが推奨される治療をいいます。
*原発不明がんとは、十分な検査でも原発巣(がんが最初に発生した臓器)がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがんのことをいいます。
*希少がんとは、患者数が少なく稀ながんのことをいいます。

 がんに罹患しているかどうかを調べること(スクリーニング、検診)は出来ません。また、遺伝性のがん(遺伝性乳がん、遺伝性大腸がん等)に関する検査を検討される場合には、がん遺伝子パネル検査とは異なる検査手順が必要となります。この場合は「臨床遺伝子診療部」による遺伝カウンセリングをまず受けていただいた上で検査について相談することになります。
 

検査の費用と種類について

 保険診療の対象となるがん遺伝子パネルには、「OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム」と「FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル」があります。(下表参照)
 検査後の治療費は含まれていません。検査の結果を元に治療を行う場合には、現在通院中の病院の主治医と相談の上、実施することになります。詳細は、「がん遺伝子診断外来」の担当医にお尋ねください。
 保険診療の対象とならない患者さんで、がん遺伝子パネルを希望される方に対しては、北海道大学病院では自費診療として、別のがん遺伝子パネル検査を行っています。この場合、検査は自由診療となるため、患者さんご自身に費用の全額をご負担いただきます

【保険診療の対象となるがん遺伝子パネル検査】


注 使用する組織検体の状態によっては検査が実施出来ない場合があります。その場合でも検査申し込み費用や検体の品質確認に要した検査費や施設利用料などの費用がかかりますので、ご了承ください。
 

外来の予約について

 「がん遺伝子診断外来」は、月曜日、水曜日の午後と火曜日、木曜日の午前、午後で行います。受診には全て、現在通院中の病院からの紹介および予約が必要です。現在通院中の主治医の先生にご相談の上、病院を介して予約してください。患者さんご自身での予約は受け付けしておりません
 なお、外来受診にあたっては、現在までのがん診療に関する「診療情報提供書」(現在診療中の病院が作成・発行)、受診1ヶ月以内の採血結果・CT画像、病理組織報告書が必須となります。


外来担当医
月曜日
(午後)
火曜日
(午前)
火曜日
(午後)
水曜
(午後)
木曜日
(午前・午後)
木下 一郎/大原 克仁 菊地 順子 大原 克仁 天野 虎次 菊地 順子
 

検査の流れ

 外来受診から,結果説明までの流れを,以下の図でご確認ください。


 

検査を受けることで役立つこと

・治療選択に役立つ可能性がある遺伝子変異がわかる可能性があります。
・治療効果が期待できる国内で承認済みの治療薬の情報が得られる可能性があります。
・治療効果が期待できる国内で臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。
・治療効果が期待できる国内では承認されていないが、海外で承認されている薬剤、もしくは臨床試験の情報が得られる可能性があります。
 

検査を受ける際の注意点【重要】

・本検査を利用しても、あなたのがんの診断や治療に有用な情報が何も得られない可能性があります。
・本検査は、治療効果が期待できる治療薬の情報を提供しますが、その治療薬の治療効果を保証するものではありません
・本検査であなたのがん細胞で起こっている遺伝子変異に対して効果が期待される薬剤が見つかったとしても、あなたのがんに対して承認されていない(※)場合、薬剤の入手が出来ない、あるいは投与が出来ない可能性があります。また、治療費は自己負担となります
  ※ 「保険診療で使えない薬剤」または「他のがんや病気では保険診療で使えるが、
   あなたのがんでは使えない薬剤」を指します。

・がん遺伝子診断外来は、がんの治療・診断に関するセカンドオピニオン外来とは異なります。診断内容や治療方針について、専門医の意見や判断を希望される場合には、別途、セカンドオピニオン外来にお申し込みください。
◇ 北海道大学病院  医事課(初診予約担当)(電話:011-706-6037) 1時間 税込33,000円

 

検査後の治療について

・現在、保険診療で認められている標準治療が行われている患者さんは、その標準治療が優先され、がん遺伝子パネル検査の結果に基づく治療は標準治療が終了した後の選択肢として考慮されます。
 ※標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であり、
  患者さんに行われることが推奨される治療をいいます。
・がん遺伝子パネル検査の結果、現在行われている治験に登録が可能と考えられた場合、現在通院中の主治医にその情報を提供します。登録の可否等含め、現在通院中の主治医と方針を相談してください。
・遺伝子検査の結果、効果が期待される薬剤の情報が得られた場合には、「先進医療として、本院または他院で、自由診療と保険診療を並行して治療を行う」可能性が考えられます。この場合、治療費が高額となります
・がん遺伝子パネル検査を実施しても、治療薬の選定に有用な情報が何も得られない可能性もあります
・がん遺伝子パネル検査の結果に基づいて治療を行っても、十分な治療効果が得られない可能性もあります
・がん遺伝子パネル検査は、あくまで現在通院中の主治医の判断に必要な情報を提供するものであって、がん遺伝子解析の結果が、現在通院中の主治医の判断よりも優先されることはありません。
 

当院で行われているその他のがん遺伝子パネル検査(自由診療)

・OncoPrime(オンコプライム)検査
 「OncoPrime(オンコプライム)検査」は腫瘍組織を用い、223のがん関連遺伝子の変異を解析する検査です。保険診療の対象外となるため自由診療として、検査費用(税込1,060,032円)を負担して頂く必要があります。希少がん・原発不明がん・標準治療抵抗性のがんの方で、患者さんご自身が受診できる方を対象として行なっています。また、検査の説明を受けた結果、検査を希望しない場合、全身状態などにより検査の適応とならない場合には、がん遺伝子診断検査説明のみの受診料 (税込33,000円)がかかります。検体提出から結果返却まで約6週間かかります。

 「OncoPrime(オンコプライム)検査」の検査期間(検査の申込みから結果を受け取るまで)は、北海道大学病院でのがん治療に関わる診療は全て自由診療となります。従って、現在、北海道大学病院に入院中の患者さんは原則として受診することが出来ません。
 

「がん遺伝子パネル検査」に関するお問い合わせ先

北海道大学病院 がん相談支援センター
相談時間:平日9時〜17時
相談方法:対面または電話(なるべく事前の予約をお願いします)
場所:外来新棟1階
連絡先:011-706-7040 (専用ダイアル)

 

がん遺伝子診断外来を受診される方へ

 当院ではいくつかの種類のがん遺伝子パネル検査を実施しておりますが、当院受診時の全身状態や血液・画像検査結果などにより、ご希望の検査を行えない可能性もありますことをご了承ください。検査のお申し込みには、検査を受けられるご本人の受診が必要です。また、検査申し込み時に、諸事情により患者さんご本人への結果説明が困難な場合を想定し、代わりに結果説明をさせていただく代理人の設定をお願いしておりますので、可能な限りご家族などの代理人に相当する方と一緒に外来受診をお願いします。
 

医療機関の方へ

OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム、FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイルとそのお申し込みについて

 保険診療でおこなうパネル検査(OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム, FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル)の適応は、標準治療がない固形がん患者または局所進行もしくは転移が認められ、標準治療が終了となった固形がん患者(終了が見込まれる者を含む)であって、関連学会の化学療法に関するガイドライン等に基づき、全身状態及び臓器機能等から、本検査施行後に化学療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した者となっております。適応につき紹介前にご検討ください。この適応に当てはまらない場合は、自費診療での検査となりますので、ご注意ください。また、保険診療での検査にあたり、患者さんの同意のもと、国立がん研究センターがんゲノム情報管理センターへの情報登録が必要となります。そのため、検査申し込みにあたり、臨床情報やこれまでの薬物治療についての詳細な経過が必要となりますので、ご準備願います。下記「がん遺伝子診断外来への受診手続きについて」をご参照ください。

国立研究開発法人国立がん研究センターがんゲノム情報管理センターhttps://www.ncc.go.jp/jp/c_cat/index_kan_jya.html
 

検査後の治療について

 検査後の治療につきましては、基本的にはがん遺伝子診断部では治療は行なっておりませんので、ご紹介いただいた先生に結果をお返しし、治療についてご検討いただくことになります。
 

がん遺伝子診断部の受診手続きについて

貴院の担当者(地域医療連携室等)からFAXにて医事課新来予約受付担当(FAX: 011-706-7963)へ、現在までのがん診療に関する「診療情報提供書」、「外来紹介時臨床情報(規定書式あり)」、「外来紹介前の薬物療法情報(規定書式あり)」「予約申込書」とともにお申込みください。「診療情報提供書」、「外来紹介時臨床情報(規定書式あり)」、「外来紹介前の薬物療法情報(規定書式あり)」の内容をがん遺伝子診断部担当者が確認のうえ、医事課新来予約受付担当より折り返し受診日をご案内致します。なお、予約に関してのお問い合わせは、医事課新来予約受付担当(011-706-6037)までご連絡ください。
・外来受診の際、現在までのがん診療に関する「診療情報提供書」、「外来紹介時臨床情報(規定書式あり)」、「外来紹介前の薬物療法情報(規定書式あり)」、1ヶ月以内の採血結果・CT画像、病理組織報告書が必須となりますので、ご準備願います。
・検査結果が出るまで検査会社に検体を発送してから約4~5週間かかりますので、この点についても十分ご留意ください。
・検査にはホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本が必要です。検体の準備につきましては、ご紹介頂いた先生にお願いをしております。患者さんが当外来を受診、検査を希望された場合、FAXにて病理検体の検体送付依頼書を送らせていただきます。その指示に則り、検体の準備をお願い致します。

pdf 「外来紹介時臨床情報」(規定書式) (130.6KB)
pdf 「外来紹介前の薬物療法情報(規定書式) (96.9KB)

 

ご提供頂くホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックおよび標本について

・3年以内に作製されている検体であることが重要です。
・原則として、検体組織中の腫瘍細胞の占める割合が、20%以上のもの。
・過去に受けた放射線治療の照射範囲に含まれていた組織の標本は検査に使用できません。
原則としてブロックでの貸し出しにご協力ください。
・やむを得ずブロックが準備できない場合は、未染色FFPE切片標本の作製をお願いします。(作成過程で切片の加熱乾燥は行わないでください。加熱乾燥後の検体は検査に使用できません。)
・病理検体を送っていただく折には、病理報告書コピー、切り出し図コピー、検体送付時チェック表をご同封ください。
・詳細は検体送付依頼書を検査同意取得後にFAXさせていただきます
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