アレルギーセンター 北海道アレルギー拠点病院

このページでは次の情報をご案内しています。

ご挨拶

近年、喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患が増加しております。個々の疾患はそれぞれ異なる診療科で診察いたしますが、一人の患者さんが、複数のアレルギー疾患をお持ちの場合も多く、総合的な診療が求められています。アレルギー疾患に対する新しい検査、治療法の開発により診療内容が大きく進歩しています。
北海道大学病院には、呼吸器内科・皮膚科・耳鼻咽喉科・小児科・眼科の診療科にアレルギー疾患を専門とする医師が多数在籍しております。当センターでは、これらのアレルギー疾患専門医、コメディカルが連携し多岐にわたるアレルギー疾患を総合的に管理し、最新の知見に基づく、最適な医療を提供します。また、地域の医療機関とも連携し、アレルギー疾患に関する情報の発信を行います。

センター長 中丸 裕爾
センター長  中丸 裕爾

診療について

  1. 外来診療初診は「呼吸器内科(新患外来)」、「耳鼻咽喉科(新患外来)」、「皮膚科(新患外来)」、「眼科(アレルギー外来:担当南場医師)」、「小児科(アレルギー新来:担当竹崎医師)」いずれかの予約となります。かかりつけ医師から地域医療連携室を通して新患予約を取っていただくことになります。
    なお、当センター受診をご希望の場合には、紹介状をご持参下さい。
  2. 入院診療は各診療科での対応となります。

診療スタッフ

  • 耳鼻咽喉科(センター長):中丸裕爾
  • 呼吸器内科(副センター長):今野 哲
  • 皮膚科:氏家英之、泉 健太郎
  • 小児科:竹崎俊一郎
  • 眼科:南場研一

対象疾患

  • 気管支喘息
  • 好酸球性肺炎
  • 食物アレルギー
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性接触皮膚炎
  • 難治性慢性蕁麻疹
  • 重症薬疹
  • アレルギー性結膜炎
  • アトピー性角結膜炎
  • 春季カタル
  • 巨大乳頭結膜炎
  • 好酸球性副鼻腔炎・中耳炎
  • アレルギー性鼻炎
  • 口腔アレルギー症候群

診療案内

診療案内(呼吸器内科)

呼吸器内科では、教室員皆、各々が高度な専門性を持ちつつも、呼吸器疾患を広く診れる姿勢を保っております。当科で扱うアレルギー疾患としては、喘息、過敏性肺臓炎、好酸球性肺炎等がありますが、このような疾患が疑われる患者さんをご紹介いただいた場合には、まず呼吸器専門医が責任を持って対応させていただきます。そして、強い専門性を必要とすると判断された場合には、その後、アレルギー性肺疾患を特に専門とする医師の再来に引き継ぐいう流れになります。新来、再来ともに原則として毎日診療を行っております。
アレルギー性疾患の中でも、特に気管支喘息患者さんの割合は、再来の中でも最も多く、多くの医師が専門性をもって対応させていただいています。特に喘息患者さんの中の約5~10%の患者さんが、色々なお薬を使用しても治療の効果が十分に得られない「難治性喘息・重症喘息」です。しかし、近年、この「難治性喘息・重症喘息」に対して有効のあるお薬(注射薬、吸入薬)が使えるようになってまいりました。また、「難治性喘息・重症喘息」患者さんの中には、他の臓器のアレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、食道炎、胃腸炎など)が合併することも多く、複数の臓器全体を見ながら治療することも重要です。当科では、本センターを構成する他の診療科と連携して診療を行ってまいります。

診療予約について

完全予約制となっており、紹介状が必要です。呼吸器内科の初診は毎日輪番制で診療を行っております。

スタッフ

医師名 役職 専門分野
今野 哲
教授 非腫瘍性呼吸器疾患
鈴木 雅
准教授 非腫瘍性呼吸器疾患
清水 薫子
特任助教 非腫瘍性呼吸器疾患
木村 孔一
助教 非腫瘍性呼吸器疾患

診療案内(耳鼻咽喉科)

アレルギー性鼻炎は全国民の40%以上の方が罹患する国民病の一つです。致死的な病気ではありませんが、患者さんの学業、仕事、睡眠に様々な障害を引き起こします。喘息の誘因となり、果物を食べると口が痒くなるなどの口腔アレルギーを合併することもあります。
近年、舌下免疫治療や抗体薬治療も出現し治療法が大きく変化しています。
もう一つ当科で扱うアレルギー疾患としては、好酸球性副鼻腔炎があります。副鼻腔炎は蓄膿と呼ばれ、以前は細菌感染が主な原因でありましたが、近年好酸球性副鼻腔炎が増加してきております。こちらの疾患は、アレルギーによる副鼻腔炎で、喘息をよく合併し、発症機序も似ていることから「鼻の喘息」とも呼ばれております。難治な疾患で手術をしても多くの患者さんが再発するため、難病指定されています。治療に難渋することが多いのですが、近年抗体薬が使えるようになり患者さんの福音となっています。
アレルギー性鼻炎も好酸球性副鼻腔炎も他のアレルギー疾患をよく合併します。一つの病気だけでなく、他の病状も勘案して治療して行くことが重要となります。当センターでは、他科と協力し患者さんに最適な治療を提供いたします。

診療予約について

完全紹介制となっております。
初診は一般外来新来(月・水・金 午前8時30分より午前12時まで)にて診察。後日アレルギー外来予約となります。

スタッフ

医師名 役職 専門分野
中丸 裕爾
准教授 鼻アレルギー、鼻科手術
鈴木 正宣
助教 鼻アレルギー、鼻科手術
本間 あや
助教 鼻アレルギー、鼻科手術、睡眠障害
中薗 彬
医員 鼻アレルギー、鼻科手術
木村 将吾
大学院 鼻アレルギー、鼻科手術
渡邉 良亮
大学院 鼻アレルギー、鼻科手術

診療案内(皮膚科)

皮膚科領域におけるアレルギー疾患にはアトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、(慢性)蕁麻疹、薬疹など多様な疾患が含まれます。アレルギー疾患ではアレルギー症状の原因物質を見つけることが症状の予防や治療に重要であるため、皮膚科では各種の原因検索を行っています。
アトピー性皮膚炎はアレルギー体質や皮膚のバリア機能の低下により“かゆい湿疹”を繰り返す病気です。年齢によっても有症率は変わりますが、4か月から6歳では12%前後、20-30代の9%前後程度と決して珍しい病気ではありません。当科では採血による“IgE抗体測定”を行い悪化原因を把握するとともに、得られた結果をもとに生活指導を行っています。アトピーの薬物治療は近年飛躍的に進歩しており、従来の外用療法に加え、専門外来にて抗体製剤やその他の新規薬剤による治療も行っています。また、短期入院による外用・スキンケアの指導や生活習慣の改善についての詳しい説明も行っています。
アレルギー性接触皮膚炎とはいわゆる“かぶれ”のことです。患者様からのお話をもとに、必要に応じて、かぶれの原因であることが疑われる商品や成分などを実際に皮膚に貼付し皮膚に炎症が誘発されるかを確認する“パッチテスト”を行います。
蕁麻疹は様々な要因により発症しますが、時に食物などのアレルギーにより生じることがあるため、原因を探るためのアレルギー検査である“IgE抗体測定”や、原因であるか否かを確認するための“プリックテスト”などを必要に応じて行っています。アレルギー検査を行っても原因がはっきりしない慢性蕁麻疹が大半を占めますが、抗ヒスタミン薬に加えて最近では抗体製剤も使用できるようになり、多くの患者さんで改善が得られるようになっています。
薬疹は病気の治療に用いられる薬剤により全身に皮疹が誘発されることを指します。どのような薬剤も薬疹を生じる可能性があるため、今まで服用したことのない新しい薬を飲み始めて4-5日後以降に皮疹が生じた場合には注意が必要です。原因として疑わしいお薬の服用を中止するとともに、“パッチテスト”や患者様の血液を疑わしい薬剤に反応させる“薬剤誘発性リンパ球刺激試験(DLST)”などを行います。

診療予約について

完全紹介制となっております。
初診は一般外来新来(月・火・水・金 午前9時より午前12時まで)にて診察。初診外来にてアトピー性皮膚炎の診断の後にアトピー外来予約(水曜午前)となります。

スタッフ

医師名 役職 専門分野
氏家 英之
教授 アトピー性皮膚炎、自己免疫性水疱症、皮膚免疫
泉 健太郎
講師 アトピー性皮膚炎、自己免疫性水疱症、皮膚免疫
辻脇 真澄 医員 アトピー性皮膚炎
川村 拓也 大学院 アトピー性皮膚炎

診療案内(眼科)

北海道ではスギ花粉症はあまりみられませんが、5月のシラカンバ花粉症、6月から9月にかけてのカモガヤ(牧草)花粉症がみられ、眼には痒み、眼脂、眼瞼腫脹、眼乾燥感、充血といった症状(アレルギー性結膜炎)が、鼻には鼻水、くしゃみ、鼻づまりといった症状(アレルギー性鼻炎)が生じます。日常生活に多大な影響を及ぼしますが、点眼薬や点鼻薬、内服薬の適切な使用によりそのシーズンを乗り切ることができますので、多くの患者さんはクリニックや診療所で治療されています。
小児では春季カタルという上眼瞼結膜(まぶたの裏の結膜)に巨大な隆起性病変(巨大乳頭)や角膜の周囲に隆起性病変(トランタス斑)が生じる重症なアレルギー性疾患があり、角膜病変を伴うと恒久的な視力低下に至ることもある疾患です。
顔面のアトピー性皮膚炎のある患者さんでは、眼表面でも強いアレルギー性変化が生じ、その結果、春季カタルと同様に巨大乳頭やトランタス斑を形成するアトピー性角結膜炎を生じることがあります。この疾患でも角膜病変を伴うことが多く、視力低下に結びつくことがあります。アトピー性眼瞼皮膚炎を伴うことも多く、皮膚科と連携して治療に当たる必要があります。
春季カタルやアトピー性角結膜炎では、以前は病変切除やステロイド薬内服などが治療の主流でしたが、最近では、シクロスポリン点眼薬やタクロリムス点眼薬といった免疫抑制点眼薬が登場したことにより、そのような侵襲の強い治療が必要になる患者さんは激減しました。ただし、眼表面の感染症に注意しながら使用する必要があります。
当センターでは他診療科と連携をとりながら、アレルギー性結膜疾患全般を診療すると共に、重症なアレルギー性結膜疾患に対する、免疫抑制点眼薬を中心とした適切な点眼薬治療、重症例での手術療法、そして日常における生活指導を提供いたします。

診療予約について

完全紹介制となっております。
初診は「ぶどう膜炎・眼アレルギー新来」(月・火 午前8時30分より午前9時30分まで)にて診察。後日眼アレルギー外来(月曜午前)にて診察となります。

スタッフ

医師名 役職 専門分野
南場 研一
診療教授 ぶどう膜炎、眼アレルギー
荻野 陽
医員 ぶどう膜炎、眼アレルギー

診療案内(小児科)

小児アレルギー疾患には、食物アレルギー・気管支喘息・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎などがあります。北大病院アレルギーセンター小児科では、小児アレルギー疾患のうち主に「食物アレルギーの診断・治療」を他院と連携して行います。
この10年間で、小児の食物アレルギーは、「スキンケアと乳児期から不必要な除去を避け食べることが食物アレルギーの発症予防につながる」こと、さらに「食べることが食物アレルギーの治療につながること」がわかってきました。そのためには、「正確な診断に基づく必要最小限の食事制限」が求められます。

・食物アレルギーの診断
食物アレルギーを正確に診断するためには、アレルギー症状が出た時に「何を」「どれだけ食べて」「どんな症状がでたか」「今までいつまで食べていたか」「体調不良であったか」「運動していたか」「薬を内服していたか」などを患者さんから問診することが最も重要です。血液を用いたアレルギー検査(IgE検査)はある程度有用ですが、IgE検査のみでは、「何を」「どれだけ食べて」「どんな症状が出るか」を正確に判断できず、結果として、不必要な食事制限によって食物アレルギーの発症につながる可能性があります。
問診で診断がはっきりしない場合には、入院して実際に食べていただく「食物経口負荷試験」を行います。

・食物アレルギーを発症した場合には
可能な限り正確に診断し、「何を」「どれだけ食べて」「どんな症状を起こすのか」「どの程度食べても問題ない可能性が高いのか」を医師から患者さんにご説明いたします。そして、「完全に食べないようにする」のか、「食べても問題ない量まで食べる」のか、「少ない量から計画的に食べていく経口免疫療法を行う」のかについて、患者さんと相談して決めます。また、今後アレルギー症状を起こしてしまった時の頓服薬を処方し、どんな症状でどの薬を使うべきか、救急車を呼ぶべきかなど指導します。
わずかな量の食べもので重いアレルギー症状が出る患者さんや、よく出回っている食べもので食品表示義務のある特定原材料に含まれていない食品(大豆など)に対するアレルギーの患者さん、救急対応のできる病院が近くにない患者さんには、アレルギー症状を抑えるアドレナリンの注射薬(エピペン®)を処方することがあります。エピペン®は、患者さん本人や親御さん、学校の先生などに使っていただくので、使用するタイミング・使用方法・管理方法などについて詳しく説明してから処方します。使用期限が切れて、新しいエピペン®に交換する際には再度ご説明をいたします。

・食物アレルギーに対する経口免疫療法
アレルギー患者さんは、アレルギーをおこすものを避けて、アレルギー症状をおこさないようにすることが基本です。しかし、卵や牛乳・小麦・大豆のように日常生活でよく食べるものを避けると、患者さんの栄養のみならず生活に大きな影響があります。
現時点で食物アレルギーを治しうると期待されている治療法の一つに経口免疫療法があります。経口免疫療法とは、医師の指導のもと、食物アレルギーの原因となる食べものを食べ続けていく治療法です。当科では当院の倫理委員会の承認を受け、主に様々な食品に含まれている卵・牛乳・小麦・大豆の食物アレルギー患者さんに対して、患者さんから同意を得て行います。患者さんの御希望に応じて、他の食べものでも経口免疫療法を行うことがあります。具体的にはアレルギー症状が出ると思われる量よりも少ない量から計画的に自宅で食べていただき、徐々に増やしていきます。当科では、患者様が経口免疫療法を十分にご理解いただき、ご不安がない場合は、電話による診療も行っています。経口免疫療法では、食べてもアレルギー症状がでなくなる量が増えるだけでなく、「どれくらいの量でどんなアレルギー症状がでるか」を患者さん・ご家族・教育現場(保育園・幼稚園・小中学校など)が把握できることもメリットです。通常、1-2歳から始めて、小学校の入学までには除去しなくても済むようになる患者さんが多いです。

その他の小児アレルギー疾患(気管支喘息・蕁麻疹・アレルギー性鼻炎等)の患者様も、他科・他院と連携し診察いたします。

診療予約について

完全紹介制となっております。
初診は小児免疫外来(火・木 午前10時より午前12時まで)。
後日アレルギー外来予約となります。

スタッフ

医師名 役職 専門分野
竹崎 俊一郎
医員 小児アレルギー、小児リウマチ性疾患、先天性免疫異常症
植木 将弘
医員 小児アレルギー、小児リウマチ性疾患、先天性免疫異常症
大畑 央樹
大学院生 小児アレルギー、小児リウマチ性疾患、先天性免疫異常症

アレルギー拠点病院について

我が国では多くの患者さんがアレルギー疾患に罹患しており、患者数が急速に増加しています。アレルギー疾患の発症や症状の増悪には生活環境の様々な要因が影響していることから、アレルギー疾患対策を総合的に推進するために2014年「アレルギー対策基本法」が2017年には「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」が策定されました。

これらの法律の基本的な施策としては、

  1. アレルギー疾患の予防と症状の軽減
  2. アレルギー疾患医療の均てん化の促進等
  3. アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上
  4. 研究の推進等

の4項目が掲げられています。

この4項目を具体化するためにアレルギー疾患医療拠点病院が制定されています。拠点病院には、中心拠点病院と都道府県拠点病院があります。
中心拠点病院は、国立成育医療研究センターと国立病院機構相模原病院が定められ、適切な医療情報を提供するほか、研究と専門的な知識と技術を身につけた医療従事者の育成などを推進します。
都道府県拠点病院では、診療所・クリニックでの診療・治療で症状が改善されない場合などに、適宜、適切な検査や治療を進めて、必要に応じて適切な情報を提供する施設です。適切な検査や治療を進めた結果、症状が改善した場合や病状が安定するなどした場合に、もとの診療所・クリニックでの治療や管理を進めます。なお、拠点病院同士は定期的に情報交換を行っています。

都道府県アレルギー拠点病院

アレルギー疾患関連機関・情報へのリンク(相談窓口など)

アレルギーポータルサイト
アレルギーに関する様々な情報を集めたポータルサイトです。アレルギーの症状や治療方法、相談できる専門医の情報が網羅されています。
https://allergyportal.jp

 

独立行政法人 国立病院機構相模原病院
アレルギー中心拠点病院
アレルギー拠点病院の中心拠点
https://sagamihara.hosp.go.jp/allergy-center/index.html

 

一般の皆様へのアレルギー医療電話相談国立病院機構相模原病院)
アレルギーに対するご質問、ご相談は下記まで
https://sagamihara.hosp.go.jp/allergy-center/tel-soudan/index.html