精神科神経科

精神科神経科は1928年に内村祐之(北大にゆかりの深い内村鑑三の長男)によって開設され、同年11月より診療を開始しました。以来、名実ともに北海道の精神医療の中心であり続けています。

現在、当科では約30名の医師をはじめ、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士、薬剤師等、約80名のスタッフが、こころの病気に苦しむ人々のお役に立つことを願って幅広く医療活動を続けています。

概要

お知らせ

厚生労働省による新型コロナウイルス感染症流行下の特例措置として2020年春より電話診療を実施しておりましたが、特例措置の終了に伴い2023年7月31日をもって電話診療を終了することになりました。以降は対面診察のみとなりますが、感染対策には引き続きご協力をよろしくお願いいたします。

診療体制

精神科神経科の外来・病棟では、常に全人的、包括的医療を目指し、患者さんが安心して受診し療養生活を送ることができるよう、明るく開放的な雰囲気作りを心がけています。児童・青年期から老年期までの幅広い世代と、多様な精神疾患に対応しています。内科や外科などのほかの診療科と連携、協力して身体疾患を併せ持った患者さんを診察・治療するための設備も備わっています。また、てんかん治療の北海道のセンター的施設としての役割も担っています。
治療は、薬物療法をはじめとした生物学的治療と、精神療法や精神科リハビリテーションなどの心理社会的治療を偏りなく組み合わせて行っています。薬物療法に関しては、私たちは日本でも最も早い時期の1950年代から採り入れており、多くの患者さんの症状にめざましい効果を挙げてきました。また、精神療法は患者さんの困っていること、苦しんでいることに耳を傾け、その具体的、現実的な解決を図ることを中心としています。さらに、デイケアや作業療法など社会復帰に向けた精神科リハビリテーション分野においては、全国の大学病院に先駆けて早くから取り組み、成果を上げています。気分障害患者に対する集団認知行動療法やこれと作業療法や認知リハビリテーションを組み合わせた回復活性化統合プログラム・職場復帰支援プログラム(大学病院で全国初)、デイケアクリニカルパス(全国初)などモデルとなるような取り組みを多数実践しております。
これらの多様な治療を、医師、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士、薬剤師らの多職種でチームを組み、実践に向けて日々努力しております。

担当医師

職名 氏名 専門分野 所属学会・指導医・認定医など
教授 久住 一郎 統合失調症、気分障害、精神薬理、
薬理遺伝学
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本医師会認定産業医
日本精神神経学会(代議員、元理事長)
日本統合失調症学会(理事)
日本心身医学会(理事)
日本神経精神薬理学会(評議員)
日本生物学的精神医学会(理事)
日本臨床精神神経薬理学会(理事)
日本うつ病学会(評議員)
日本神経化学会(評議員)など
特任教授 齊藤 卓弥 児童思春期精神医学 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
米国精神科専門医
日本総合病院精神医学会(評議委員)
日本医学英語教育学会(評議委員)
日本サイコセラピー学会(理事)
日本児童青年期精神医学会(評議員)
日本ADHD学会(常任理事)など
教授
(保健センター)
朝倉 聡 神経症、社交不安症、臨床精神病理 精神保健指定医
精神神経学会専門医・指導医
日本医師会認定産業医
日本不安症学会(理事)
日本心身医学会(代議員)
日本神経精神薬理学会(評議員)
全国大学メンタルヘルス学会(理事)など
准教授
(司法精神医療センター)
賀古 勇輝 司法精神医学、統合失調症、気分障害、
摂食障害、認知行動療法、心理教育
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
臨床心理士
公認心理師
精神保健判定医
DPAT北海道統括
精神腫瘍学の基本教育に関する指導医
日本精神神経学会(代議員)
日本司法精神医学会(評議員)
日本心身医学会(代議員)
日本精神科診断学会(評議員)
日本精神病理学会(評議員)など
准教授(財務担当医長) 橋本 直樹 統合失調症
(認知リハビリテーションと
 治療抵抗性でのクロザピン治療)、
認知神経科学・神経画像
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本医師会認定産業医
精神保健判定医
日本生物学的精神医学会(評議員)
日本神経精神薬学会(評議員)
講師(病棟医長) 三井 信幸 摂食障害、精神病理学、自殺学 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
精神保健判定医
診療講師(医局長) 成田 尚 統合失調症、気分障害、神経画像、
リエゾン、移植精神医学、
精神科救急医学、災害精神医学
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
一般病院連携精神医学専門医指導医
日本精神科救急学会 (代議員)
DPAT統括(北海道)
助教(外来医長) 豊島 邦義 精神病理学、認知神経科学 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本医師会認定産業医
助教 堀之内 徹 てんかん、臨床精神医学 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本てんかん学会専門医
難病指定医
助教(保健センター) 宇土 仁木 臨床精神医学、認知症 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本総合病院精神医学会専門医
日本認知症学会専門医・指導医
助教
(司法精神医療センター)
髙信 径介 臨床精神医学、司法精神医学、自殺学 日本精神神経学会専門医・指導医
精神保健指定医
精神保健判定医
特任助教 須山 聡 児童思春期精神医学 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
子どものこころ専門医
日本小児精神神経学会認定医
日本医師会認定産業医
特任助教 中右 麻理子 児童青年精神医学 精神保健指定医

主な検査・設備

検査

脳波、MRI、SPECT、PET、脳磁図、事象関連電位、認知機能検査、心理検査、眼球運動検査

設備

スポーツ運動療法施設、長時間ビデオ脳波モニタリングユニット

診療実績

外来: 1日平均 約200名
病棟: 開放病棟40床、閉鎖病棟30床
検査入院: 物忘れ検査入院こころのリスク検査入院統合失調症検査入院
専門外来: てんかん外来、リエゾン外来、リカバリー外来、児童思春期外来、摂食障害外来など
精神科リハビリテーション: デイケア、作業療法、気分障害患者の回復活性化統合プログラム・職場復帰支援プログラム、認知リハビリテーションなど