口腔内科

当科は日本で初めて開設された口腔診断内科学教室で、歯科のみならず医科的知識に基づき全身的評価を行ない患者様の診療にあたっています。

舌癌、歯肉癌などの口腔悪性腫瘍をはじめ、エナメル上皮腫などの良性腫瘍、白板症、アフタなどの口腔粘膜疾患、唾液腺疾患の他、口腔顎顔面領域に生じる変形、外傷、嚢胞、顎関節疾患、歯科金属アレルギー、最近増えている口腔乾燥症、味覚障害、口腔カンジダ症、舌痛症をはじめとする歯科心身症などの口腔内に見られるあらゆる疾患を対象としています。また、全身疾患をもつ方や本院に入院加療中の方など有病者の口腔ケアを積極的に行っています。

概要

診療体制

外来では、年間2,000名以上の新患の診療にあたっています。また、年間約200名の入院患者の治療にあたっています。

治療方針

口腔顎顔面領域は咀嚼など、重要な機能と同時に審美性が重視される領域であり、人のQOL(Quality Of Life / 生活の質)に大きく影響します。そのため、患者の状態を的確に判断し、迅速に診断治療を行うと共に、早期発見による最小限の外科的手術や、器官温存のための内科的アプローチも特徴としています。また、疾患を総合的に治療するため他の診療科とも協力して診療を進めています。

診療分野

口腔悪性腫瘍・良性腫瘍、口腔再建、口腔粘膜疾患、嚢胞、炎症、唾液腺疾患、顎変形症、唇顎口蓋裂を含む先天異常、顎関節疾患、外傷、インプラント、味覚障害、口腔心身症

診療時間

初診受付:午前8時30分~午前12時(予約制)※午後の初診をご希望の方はご相談ください
再診受付:午前8時30分~午後4時(予約制)
診療時間:午前9時~午後5時
診療日:月曜日~金曜日
休診日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始の休日

お問い合わせ 第三診療室 電話:011-706-4349、4352、4386(午前9時~午後5時まで)
初診は月曜日から金曜日の奇数日が口腔内科、偶数日は口腔外科が担当します。
初診の場合には、各種検査が必要になることがありますので、上記診療時間の終了間際にいらっしゃいますと十分な診察・検査ができず簡単な応急処置しかできない場合もあります。ゆとりを持って受診されますようにお願い申し上げます。また、原則として初診日には抜歯などの外科的処置は行いませんので、ご了承ください。

担当医師

職名 氏名 専門分野 所属学会・指導医・認定医など
科長(教授) 北川 善政 口腔粘膜疾患、口腔癌、顎変形症、インプラント、
外傷などの口腔疾患
口腔外科学会専門医・指導医
日本顎関節学会認定医・指導医
准教授 佐藤 淳 顎関節症、口腔癌、口腔顎顔面痛の診断治療 口腔外科学会専門医・指導医
日本顎関節学会認定医・指導医
外来医長(講師) 佐藤 千晴 顎関節症、インプラント、歯牙の移植、再植 口腔外科学会専門医・指導医
病棟医長(助教) 吉川 和人 口腔癌の診断治療、口腔支持療法 口腔外科学会専門医
講師 佐藤 明 口腔癌の診断治療 口腔外科学会専門医・指導医

上記の他
口腔外科学会専門医4名・指導医1名

主な検査・設備

検査

単純X線、鼻咽腔ファイバー、CT、MRI、PET、RI等を用いて局所、全身の形態的、機能的異常を発見し、診断を行います。口腔乾燥症に対する各種検査、味覚検査、金属アレルギー検査、口腔拡大鏡、カンジダ培養検査など口腔内科的疾患に対する検査を行っています。また、診断目的だけでなく、疾患の治療方針や治療効果の判定のためにも各種検査を行います。また、研究段階ですが、癌組織、血液から癌遺伝子や新規腫瘍マーカーを測定して臨床応用を目指しています。

その他

  • ビデオ嚥下造影(VF)
  • 唾液腺造影
  • 顎関節造影

設備

核医学講座との連携で、口腔癌のPET検査を行っています。

診療実績

口腔悪性腫瘍手術、口腔良性腫瘍手術、化学療法、顎顔面外傷、嚢胞手術、唇顎口蓋裂治療、 顎関節症、インプラント、口腔再建術、摂食嚥下リハビリなどがあります。唇顎口蓋裂は、現在までに初回手術症例を含め、多数の管理症例があります。また、悪性腫瘍や顎骨骨髄炎に対しては、マイクロサージェリーも併用して積極的に治療を行っています。