神経内分泌腫瘍センター

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センター長からのご挨拶

神経内分泌腫瘍(NEN;NeuroEndocrine Neoplasms)は、発症頻度が少ない希少疾患の一つですが、若年から高齢者までの幅広い年齢層において、広範な臓器から発生することが特徴です(図1)。希少疾患の共通の課題としては、①最新の診断治療法に関する情報が乏しいこと、②どこに専門施設があるかが患者様にとってわかりづらいこと、③長期間の療養を継続する場合に、就労支援、両立支援など様々な支援ニーズにもとづく積極的なサポートが必要とされていること、④次世代の治療に直結する臨床研究・治験が少ないなどの問題点があります(図2)。特に広域な診療圏を有する北海道においては、最寄りに専門施設がない状況もあり、疾患の診断治療に際して中心的な役割を果たす診療センターの開設と、強固な診療連携ネットワークの確立が期待されています。

北海道大学病院では、これらの希少疾患特有の問題点を解決するため、2017年に神経内分泌腫瘍専門外来を開設し(図3)、診療部門横断的なチーム医療を展開してきました(図4)。また、2022年1月には厚生労働省の希少がん対策ワーキンググループ神経内分泌腫瘍分科会によって、消化管及び膵臓原発NEN, 消化管/膵臓原発NEN肝転移の3領域で神経内分泌腫瘍専門施設として認可されています(がん情報サービス)。

この度、発展的な組織改編により、2022年4月に北海道大学病院神経内分泌腫瘍センターが開設されることになりました。これまでと同様、すべての神経内分泌腫瘍患者様にキャンサーボードを経ての治療提供が行えるように努め、また、患者様にとって長期間続く療養期間の中で、一貫性継続性のある治療方針、最新の疾患情報を地域を問わず情報共有できるように、ICT (情報通信技術;Information Communication Technology)を用いた密接な診療連携体制の構築を推進します。

センターが患者様と医療者にとっての情報交換の場となるように運営発展させていきたいと考えておりますので、今後とも、お気軽にセンターへのご相談・ご利用をいただけますよう、また、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

センター長  土川 貴裕
Takahiro Tsuchikawa

診療理念

  • すべての神経内分泌腫瘍患者様に適切な診断治療が行われるよう努めます。
  • 地域の病院・診療所との連携を推進し、最善の医療を提供できるように努めます。
  • 患者さん、ご家族が安心して生活できるよう、療養に必要な医療福祉資源の活用などについて、情報提供及び相談支援を行います。
  • 病態メカニズムの解明、治療法の開発に向けた研究活動を推進します。

組織体制

  • 腫瘍内科、消化器内科、消化器外科I、消化器外科II、放射線診断科、核医学診療科、病理診断科にて構成され、診断治療情報の共有を行います。
  • 病院ホームページなどで神経内分泌腫瘍センターのご案内を行い、病診連携における紹介動線の一元化を行います。
  • 紹介病院からの紹介患者受付、病診連携における逆紹介、疾患情報の啓発、治験事業への参加を行います。
  • 適切な診療体制構築のために、センター会議、キャンサーボードによる症例検討、研修医教育、学生教育を行い、講演会・研修会開催により疾患情報の啓発を行います。
  • 強固な院内診療部門横断的診療連携体制と道内外医療機関との地域医療連携体制を構築し、これまで以上に診療・教育・研究活動が推進します。

診療体制

  • センター長 土川貴裕(消化器外科II)
  • 副センター長 竹内 啓(腫瘍内科)
  • 関連診療科 腫瘍内科、消化器内科、消化器外科I、消化器外科II、放射線診断科、核医学診療科、病理診断科にて構成され、診断治療情報の共有を行います。

業務

  • 北海道大学病院に通院する神経内分泌腫瘍患者の初診、再診窓口として専門センターを開設し、診療の窓口となります。
  • 診療に際しては従来どおり構成科の専門外来で行います。
  • 神経内分泌腫瘍疾患情報を集約化し、最新医療、研究の推進を行います。

診療目標

  • 密接な診療連携体制の構築

神経内分泌腫瘍認定施設の使命である、かかりつけ医への診療支援、教育に取り組みます。

  • 患者さんからアクセスしやすい情報発信

ホームページや市民・患者様向け講演会の開催を通じて、一般市民への情報提供、相談の主体となること。

  • 世界に向けた研究・新規治療・創薬の発信

北海道大学病院を国内での神経内分泌腫瘍中心的施行拠点としてhigh volume center化を目指し、基礎研究・臨床研究の推進、新規治療や創薬情報の発信、そして欧州神経内分泌腫瘍学会(ENETS)の国際的な施設認証資格であるCoE(Center of Excellence)取得に向けて取り組んでいきます。