「北海道大学病院の役割~地域の皆様とともに~」
北海道大学病院のウェブサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
2025年4月1日より病院長に就任いたしましたので、ここにご挨拶申し上げます。
当院は、2021年に創立100周年の節目を迎えることができました。これまで当院を支えてくださった全ての関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。
当院は、「良質な医療を提供すると共に、優れた医療人を育成し、先進的な医療の開発と提供を通じて社会に貢献します。」という理念を掲げています。そして、この理念を実現するために、以下の4つの基本方針を定めています。
1.患者本位で安心・安全な医療の提供
2.人間性豊かで自律した医療人の育成
3.先進的かつ高度な医療の開発と提供
4.未来を見据えた地域医療・地域社会への貢献
医療の安全については、1999年の大学病院での患者取り違え事故以来、本邦の医療界全体で多くの取り組みが行われてまいりましたが、まだ道半ばです。当院も創立以来一貫して、お一人おひとりの患者さんの診療に全力を尽くすこと、「すべては患者さんのために」の精神で診療を行ってまいりましたが、「安心・安全な医療の提供」は、その根幹をなします。これら基本方針をすべての職員で共有し、日々の診療に取り組んでまいります。
また、当院は、北海道大学という教育・研究機関の一員であり、医学生や看護学生の教育、高度医療の提供や先進的な医療の開発などの役割も期待されております。そしてこれらは、患者さんやご家族の皆様のご理解とご協力なしには成り立たないものです。ご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
地域医療・地域社会への貢献も、当院の重要な役割です。医師・歯科医師は、僻地を含む全道の医療機関で、その専門性を活かした診療支援を行っています。また、北海道のみならず、日本全国から専門的な診療を必要とする患者さんを受け入れています。さらに、地域で勤務する医療職がさらなる知識や技術の向上のために当院で研修を行うことで、地域社会へ貢献しております。これらの役割を、今後も果たしてまいります。
患者さんや社会のニーズは、日々変化しています。本院は、これらニーズの変化に対して常に自らをアップデートし、近隣の医療機関と協力して、当院を受診されるお一人おひとりの患者さんに対して全力で治療に取り組み、最善の医療を提供するために努力していく所存です。当院に対する患者さんの期待、社会の期待に応えるため、職員一同、心を一つにして励んでまいりますので、引き続きご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。