お産は新しい命の誕生の場です。人それぞれお産に求めるものがある中で、北海道大学病院では新型コロナウイルス感染症への不安が社会をとりまく中でも、お母さんと子どもの安全を守るお産ができる環境を整えています。
たった半年前まで、お産の現場は笑いやさまざまな涙が自由にとびかう躍動感のあるいのちの現場でした。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大後は、妊婦さんも医療機関も緊張の連続でした。
それは、分娩の現場は高い感染のリスクがあるからです。そんな中、北海道大学病院では唾液を用いた新型コロナウイルスの検査を受けられる体制をいち早く整備し、今では分娩前にすべての妊婦さんが検査を受けられるようになっています。
新型コロナウイルス検査の実施には社会医学に基づいたさまざまな意見がありますが、我々現場の医師は、マスクや防護具でかためられた現場を早く抜け出して、何よりももう一度安心してお産ができる環境、皆の笑顔や涙を安心して見られる環境をつくることと母子の安全を最優先に考えています。
その一環として、新型コロナウイルス感染症の疑いで病院を受診できない妊婦さんには全国で初めて本格的に開始したオンライン診療で対応します。もちろん分娩時の異常出血には道内トップレベルの放射線科チームの協力を得ながら対応し、熟練の検査技師がすぐに必要な輸血を届けてくれます。うまれたお子様は、すぐに新生児集中治療室所属の小児科医が診察して、何かあってもすぐに対応してくれます。
当院に通院した妊婦さんからいただいた数々の言葉をここに紹介します。
不安が渦巻く環境の中で安心・安全なお産ができるよう、助産師のケアはさらに充実度を増しており、電話で親身に相談に乗り、オンライン診療でも最大限のサポートを提供しています。
もし、たとえ新型コロナウイルスに感染しても我々が妊婦さんの分娩までを守る体制が北海道大学病院にはあります。大学病院だからこそできた新型コロナウイルスへの順応。まだ整備の途中ですが、ひとまずは日本で最先端の環境をもつ北海道大学病院にお産に必要なことはすべて揃えました。
持病のある妊婦さんも、健康な妊婦さんも皆さまのご来院をお待ちしております。
北海道大学病院産科